愛媛県内有数のシラス(カタクチイワシなどの稚魚)の産地として知られる伊方町の瀬戸地域で14日、漁が解禁になった。この日を心待ちにしていた漁師が朝から海原へ繰り出し、伊方を代表する海の恵みが次々と浜揚げされた。
 漁獲量が減少傾向にあることなどを受け、瀬戸地域でシラス漁を営む3業者は2014年から毎年1カ月間以上の休漁期間を独自に設定。今年は2月13日から3月13日まで出漁せずに網や船の修理などを行って再開に備えてきた。
 木嶋水産(塩成)の船団は小雨が降る午前6時ごろから宇和海へ出漁。2隻で網を引いて取ったシラスは、帰港するとすぐさま海岸沿いの加工場へ。もうもうと湯気が立つ釜に入れられると、灰色だったシラスは一瞬で真っ白に変わり、工場内には海の香りが広がっていた。